B. アンサンブル・レゾナンス [茨城県つくば市]
 『メメント・モリ』

作品概要

― 「メメント・モリ」〜死を想え〜。この秋、あなたはそれを体感する。
『メメント・モリ』イメージ

 シェイクスピアの作品に登場する多くの「死」。その事象を、我々人間が有限の生を生きる以上決して逃れることのできない、普遍の、そして永遠の命題として捉え、舞台上に再構築する。「シェイクスピア」で連想される劇とは、その多くが台詞を「聴くもの」であると思う。その「聴くもの」であるシェイクスピアを「見るもの」として上演してみたらどうなるか。すなわち、極限まで台詞を削ったところで、なお雄弁に語るものを探してみたいと思う。「死」と「生」という作品の要素を理屈によらず本能的な側面から見た場合、より本質的なものになると考えている。劇を分類する既存の枠に留まらず、観客がこれまで目にすることのなかった、新しいスタイルの実験的な舞台を呈示したい。

上演情報

日時
2010年 11月20日(土)17:00 (上演順:2番目)
2010年 11月21日(日)17:00 (上演順:2番目)
※各30分前開場、受付開始は開演の60分前
スタッフ
作・演出:藤原留香 / 振付:沢のえみ
琵琶演奏:友吉鶴心 / 照明:東京舞台照明 / 音響:勝見淳一 / 舞台監督:徳永泰子
出演者
石塚あつこ / 磯瑚子 / 沢のえみ / 福原まゆみ
みさお / チャールズ・レント / ジェイソン・ハンコック(声の出演)

団体プロフィール

アンサンブル・レゾナンス

 広く異分野の舞台人と交流をはかり実験的な舞台を創造する、ということ。また、公演などを通じて、動物・環境・自然を守るために働きかける、ということ。この二つのコンセプトを元に、代表・藤原の個人的な企画として、2005年に発足した。舞台だけではなく、NGO制作の環境教育用DVDのナレーションやイベントの司会も担当するなど、幅広く活動している。上演作に『回帰』など。


演出家プロフィール

藤原留香

藤原留香写真

 東京生まれ。演出家、俳優。立教大学文学部キリスト教学科卒。劇団俳優座演劇研究所第9期修了。現在、劇団俳優座文芸演出部部長。主な演出作に、『駆け込み訴え』『法王庁の避妊法』『三ちゃんと梨枝』『カフカズ・ディック』『真面目が肝心』など。主な出演作に、『回帰』『戯曲推理小説』『ミュージカル・ゴースト』など。2005年よりアンサンブル・レゾナンス主宰。日本演出者協会会員。


スタッフプロフィール

のえみ(振付)

 現代マイムの俳優・演出家。桐朋学園短期大学部芸術科演劇専攻卒業後、渡仏。パリ市マルセル・マルソー国際マイム学院をディプロマ取得、卒業。パリ郊外の、ニデルメイエ国立音楽院コンテンポラリーダンス最上級クラスを首席卒業。現在は自身の作品創作・発表と共に、演劇公演への出演・振付などを行う一方、劇団俳優座養成所等でマイム講師としても活動中。主なマイム作品に、『夜の手帖』(2000)『トゥオネラ』(2002)『月下の刻』(2003)『回帰』(2006)などがある。


友吉鶴心(琵琶演奏)

 東京浅草生れ。幼い頃より様々な伝統芸能を学び、両祖父の偉業である薩摩琵琶の発展を志し鶴田錦史に師事、祖父の名跡を世襲。98年文部大臣奨励賞/NHK会長賞等受賞。宮家御前演奏・国立劇場主催公演をはじめNHK『坂の上の雲』や様々な大河ドラマ等の琵琶指導を担当また出演。俳優座公演・藤原留香演出『三ちゃんと梨江』にて琵琶担当。昨今は、作家・橋本治作詞の古典の新作『城壁のハムレット』を発表。古典曲はもとより国内外で様々なジャンルとセッションを重ねる。日本大学芸術学部音楽学科講師、台東区観光親善大使、NPO法人ACT.JC理事。